
2026.02.20

「ワンストップ特例の申請書を出したから、今年のふるさと納税も完璧」
そう思っている方も、もし医療費控除や住宅ローン控除などで「やっぱり確定申告をしよう」と考えているなら、手続きミスを防ぐため、ぜひ、この記事に目を通してください。
ふるさと納税のワンストップ特例は、あくまで「確定申告をしない人」のための制度です。そのため、医療費控除や住宅ローン控除などで確定申告を行うと、提出済みのワンストップ特例申請書はすべて無効になります。
「確定申告書を出した時点で、過去のワンストップ申請はなかったことになる」
このルールを知らずに、申告書への記載を忘れるケースが非常に多いです。手続きの二度手間や「控除なし」という事態を防ぐため、確定申告へ切り替える際の注意点とリカバリー方法を整理しました。
どんな理由であれ、税務署に申告書を提出した瞬間に、過去のワンストップ申請はすべてリセットされます。そのため、確定申告をする場合は、ワンストップ申請をした分も含めて、すべての寄附金をもう一度申告書に記載しなければなりません。
よくある「うっかり無効」になるパターンや、そもそも控除が受けられない失敗例は以下の通りです。
・申告書への記載漏れ
医療費控除などのために確定申告を行ったが、「ふるさと納税は手続き済みだから」と勘違いし、申告書に寄附金の情報を書かなかった場合です。特例は無効になり、申告書にも記録がないため、控除額はゼロになってしまいます。
・6自治体以上に寄附をした
ワンストップ特例の上限は「5自治体」までです。これを1自治体でも超えると、確定申告が必須となります。ただし、同じ自治体に複数回寄附した場合は「1自治体」とカウントされるため、寄附の回数が多くても自治体数が5つ以内なら特例は有効です。
・税金を払っていない(所得が低い)
ふるさと納税はあくまで「税金の減免」です。事業が赤字だったり、様々な控除で課税所得がゼロになっていたりする場合、引くべき税金がなければ控除も受けられません。この場合は単なる「純粋な寄附」です。
ふるさと納税も浸透しているので最近は見かけなくなりましたが、ホクホク顔で喜んでいる方に、この事実は言いづらいものです。
・名義の間違い
よくあるのが、夫の所得から控除を受けたいのに、妻のアカウントで寄附してしまったケースです。寄附金受領証明書の名義が妻になっていると、夫の申告では使えません。
もし、何らかの理由でワンストップ特例が無効になった場合、多くの自治体では「特例が無効になりました」といった通知を郵送してくれます。この通知のおかげでミスに気づく方も多いのですが、すべての自治体が送ってくれるわけではないので過信は禁物です。
確定申告へ切り替える際、寄附金情報を申告書に記載する必要があります。
まず、第一表の「寄附金控除」欄に金額が入っていなければ、所得税からの控除は受けられません。そして、もう一つ注意すべきなのが「第二表」の記入漏れです。
ふるさと納税のメリットの大部分は「住民税の減額」にありますが、これを受けるには確定申告書第二表にある「住民税・事業税に関する事項」の記入が欠かせません。具体的には「都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)」という欄に寄附金額を記入します。
ここが空欄になっていると、税務署からデータを受け取ったお住まいの自治体が「住民税からは控除しなくていい」と判断してしまいます。第一表への記載はもちろんですが、第二表の正しく記載しなければ控除は受けられません。e-Taxなどの自動入力を過信せず、提出前の確認は必須です。

万が一、提出後に申告漏れに気づいたとしても、すごく時間がかかって面倒ですが修正は可能です。
・所得税が戻ってくる可能性がある場合
所轄の税務署で「更正の請求」を行ってください。
・所得税額が変わらない場合
もともと所得税がかかっていない、あるいは更正の請求をしても税額が変わらない場合は、原則として税務署では手続きができません。この場合は、お住まいの市区町村の窓口で「住民税の申告」を行ってください。住民税の控除だけを適用してもらえる道が残されています。
ちなみに、「お金のやり取りがある以上、自治体はすべての寄附先を把握しているのでは」と疑問に思うかもしれません。実はその通りで、自治体側はデータを持っています。
しかし、税金の控除はあくまで「申告書に記載された内容」に基づきます。記載がない場合、役所は「記載漏れ」ではなく「納税者が意図的に控除から外した」と判断するルールになっています。そのため、事実は把握していても、申告書に書いていなければ控除は適用されないのです。
実質2,000円の負担で特産品を楽しめるのがふるさと納税の魅力ですが、その恩恵を確実に受けるには、制度を正しく理解しておく必要があります。(国税庁のホームページはこちら)
確定申告へ切り替える際は「ワンストップ特例はリセットされる」という前提で、すべての寄附金の資料を揃えて手続きを進めてください。
最後に、兵庫県相生市にある古くて小さな菓子工場、段ボール一杯に豆かりんとうを詰め込んだ、伊勢製菓の「播州高級銘菓いせの雷ミックス3.0kg」が、私のおススメです。