
2025.11.28
今年も税理士試験が終わりましたね。本日が結果発表!!受験生の皆さん、お疲れさまでした。また受験生を取り巻くご家族・関係者の皆さまもお疲れさまでした。長い受験戦争を戦う受験生にとっては、そばで支えてくれる方の存在が大切です。ご家族や職場の理解があってこそ、合格までの道のりを歩んでいくことができます。弊所でも受験生の職員を応援するため、試験前の長期休暇を他のメンバーで支えています。受験生の彼が合格していれば5科目目です。その時はブログで一言もらおうと思います。

さて、税理士試験に受かることと、税理士として依頼を受ける(仕事をする)こととは大きな開きがあります。受験生の方の目標は当然、試験に合格して税理士になることです。この「税理士になる」の中身をきちんと理解されていない方が多いように感じます。税理士資格を取得し、2年間の実務経験を経て税理士登録すれば、社会的には税理士です。ただ、それだけで税理士として顧客を満足させられるでしょうか?税理士試験と税理士業務には決定的な開きがあります。
一つ目は、期限の有無です。税理士試験は難関試験です。難関ではありますが、期限がありません。ですから努力をし続けられれば、いつかは合格できます。ひるがえって税理士としての仕事には期限があります。お預かりした資料を経理的に処理して試算表を顧問先に送付しないといけません。質問を受ければできるだけ早く回答しないといけません。なにより申告期限までに申告書の提出が必要です。経営者が税理士に業務を依頼する理由は、「時間を買っている」といえます。自分や社内で無制限に時間をかけて処理できるなら、税理士は必要ありません。
二つ目は、対人(営業)能力の有無です。税理士試験は孤独です。どれほど高名な先生と仲良くなっても、税法の暗記にほとんど役立ちません。ところが税理士の仕事のほとんどは、対人(営業)能力です。まず顧問先を獲得する営業能力。顧問先の状況を把握する聞き取り能力。経理担当者から資料を預かる依頼力。処理した結果を報告する説明能力。なによりも経営者との信頼関係を結ぶ人間力が必要です。税理士試験では全く教えてくれませんし、獲得できない能力です。
三つめは、経営者意識の有無です。税理士として顧問先から業務を引き受けるとき、税理士自身も事業経営者となります。さらに顧問先企業の社長の経営者意識によりそって税務処理や助言を行います。こちらも税理士試験での知識は参考程度にしか役立ちません。試験には答えがありますが、事業経営には答えがありません。言い換えれば、答えを自分で作り出すことが事業経営とも言えます。

そういった意味では、資格取得はスタート地点です。税理士業界という世界への正式な入場券ですね。今年見事に入場券を手にしてスタート地点に立った方、おめでとうございます。やっとたどり着きました。そして今から始まりです。今年は悔しい思いをした方も、決してあきらめないでください。そして思い直してください。ゴールは合格のその先にあります。ゴールを合格においてしまうと、あきらめたくなります。合格の先にあるゴールを目標に試験勉強を乗り越えましょう。