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中小企業こそ「もしも」の準備を『コンティンジェンシー・プラン』

2026.01.23

『コンティンジェンシー・プラン』ってどんなもの?

コンティンジェンシー・プラン(contingency plan)は、
「起こってほしくないけれど、起こりうる出来事に備えた事前の対応シナリオ」
と思ってください。

ここでいう「出来事」はたとえばこんなものです。
・大きな地震や台風などの自然災害
・急な景気悪化や為替・金利の急変
・パンデミックによる休業・時短要請
・主要取引先の倒産や急な取引縮小
・システム障害・サイバー攻撃・情報漏えい など

「忙しいから、その時に考えればいい」と思いたくなりますが、実際にトラブルが起きてから考え始めると、社長もスタッフもパニックになりがちです。 その『あわてる時間』を短くするための道具が、今回のテーマ「コンティンジェンシー・プラン」です。

また、「そんなの全部は考えられないよ」と感じる方もいると思いますが、
『全部を当てる』ことが目的ではなく、『起きたときの動き方を決めておく』ことがポイントです。

なぜ準備しておきたいのか

大企業と違って、中小企業は「一発アウトリスク」が大きいですよね。
例えば…
・2〜3か月入金が止まると、もう資金繰りが持たない
・社長が倒れると、誰も判断できない
・工場や店舗が止まると、代わりの拠点がない

こういう時にコンティンジェンシー・プランがあると、
1.意思決定が早くなる。
「誰が」「何を基準に」「どの順番で」判断するかを冷静な時にあらかじめ決めておけます。
万が一の時、いたずらに時間だけ過ぎて何も進まない…という最悪パターンを避けやすくなります。
2.関係者の信頼を得やすい。
従業員・取引先・金融機関に対して、「うちはこういう方針で動きます」と早く説明できる会社は、信頼できるのではないでしょうか。

何から始めればいい? 3つのステップ

いきなり立派なマニュアルを作る必要はありません。
中小企業なら、まずは次の3ステップで十分です。

ステップ① 自社にありそうな『イヤな未来』を書き出す
・地震・台風などで店舗/事務所が使えなくなる
・メインの仕入先が止まる
・売上の多くを占める取引先が契約を打ち切る
・会計データや顧客情報の入ったPCが壊れる・盗まれる
思いつく範囲で構いません。「ちょっと極端かな?」くらいでちょうどいいです。

ステップ② それが起きたとき、何が止まるかを整理する
・売上が止まるのか
・入金が止まるのか
・給与や家賃などの支払いができなくなるのか
・お客様への納期が守れなくなるのか
ここまで書き出すと、「どのリスクから優先的に対策すべきか」が見えやすくなります。

ステップ③ 『最低限ここまでは守る』ための対策を決める
たとえば…
・会計データ・重要書類はクラウドや別拠点にもバックアップしておく
・緊急時の連絡網と、社長不在時の代行権限を明確にしておく
・自社が止まったときに使える代替の仕入先・外注先の候補を持っておく
・売上が〇%落ちたら、どの固定費から見直すかラインを決めておく

検討にあたって、中小企業庁のホームページの中小企業BCP策定運用指針が参考になるかと思います。
一度決めたら終わりではなく、年に1回くらい見直すイメージで更新していくと、現実に合った計画になります。

税理士が一緒にお手伝いできること

コンティンジェンシー・プランは、数字抜きでは語れません。
「もし売上が30%落ちたら、資金は何か月もつのか」
「どこまでなら借入の返済条件変更で耐えられるのか」
こういったシミュレーションは、決算書や資金繰り表を使えば、かなり具体的にイメージできます。

・最悪シナリオの損益・キャッシュフローを試算する
・固定費の削減余地や、優先順位を一緒に整理する
・金融機関や関係先へ説明するときの資料を準備する
このあたりは、まさに税理士の守備範囲です。

まずは「もしもの話」をしてみませんか?

「うちみたいな規模で、そこまでやる必要あるのかな…」
と思う社長さんほど、一度は『もしもの話』をしておいた方が安心です。
・どんなリスクを想定しておくべきか
・いまの手持ち資金と利益水準で、どこまで耐えられるのか
・当面はどのレベルの準備から始めるのが現実的か

こういったテーマについて、決算書と簡単なヒアリングだけで、たたき台の数字をお示しすることも可能です。
「コンティンジェンシー・プランを自社でも考えてみたい」と感じられたら、気軽にご相談ください。

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