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値引きの罠

2026.03.20

値引きの罠

1個10,000円の商品を、セールで「1,000円値引き」して売るとします。
あるいは「1万円の工事を1,000円値引きしてくれ」と言われたケースでも構いません。
その時、「1.1倍分、仕事を頑張ればトントンだろう」と考えがちですが、これはいけません。
売上だけ考えれば確かにそうなのですが、実際は大きく違います。
では、値引きした1,000円どれほど影響を及ぼすのか整理してみましょう。

1,000円の行方

先ほどの例で、利益率30%(原価7,000円)として考えてみます。
【売上10,000円 - 原価7,000円 - 値引1,000円 = 利益2,000円】 いつもなら3,000円あるはずの利益が2,000円になり、3分の1も減少します。

では、ここで「1.1倍」頑張ってみましょう。
【売上11,000円 - 原価7,700円 - 値引1,100円 = 利益2,200円】
「あれ? 3,000円の利益に届かない……」 そう、売上を増やせば原価と値引き額も比例して増えるのです。
利益率30%の場合、「1.5倍(売上15,000円)」頑張ってようやく元の利益とトントンになります。

値引きの正体

「薄利多売」という戦略もありますが、値引きとは言い換えれば 「自分の利益をそのままお客様に渡している」行為です。

・10%値引きして、1.5倍も売れるでしょうか。
・そのお客様は「安いから買った」だけではないでしょうか。

次も通常価格でリピートしてくれる保証はありません。
もし売上目標を達成しても、価格を戻した途端に離れてしまうこともありそうです。

さらに、
・1.1倍の売上を上げるための費用や時間はどうでしょう。
・残業が増え、従業員に疲れの色が見えていませんか。

結果として、会社全体のモチベーションまで削ってしまうかもしれません。

もちろん、資金繰りの都合で一時的に値引きが必要なこともあるでしょう。
しかし、その「代償」は想像以上に大きいものです。

まとめ

値引きを決める前に、原価・費用・時間、そして現場の疲労感、さらには顧客心理まで。
値引き一つとっても、それらを冷静に判断する必要がありそうです。
ところで、逆に「少し値上げ」をしたらどうなるでしょう。
その答えは、事業の価値を高めることにあるのかもしれません。


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