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経営支援

借入金との付き合い方

2025.12.12

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本当に危ないのは『お金がない』こと

「借金を増やすと経営が不安定になる」
そう思って、銀行からの不急な借入を避けていませんか?
でも、会社が不安定になる原因の多くは『借金』ではなく、『お金がなくなること』なんです。
どれだけ借入が多くても、手元にお金があれば会社は続けられます。
逆に、利益が出ていても資金が尽きれば、明日からの支払いができずに事業が止まってしまう。

事業を継続できるかどうかを決めるのは、「利益」ではなく「資金(キャッシュ)」です。

自己資金があっても油断は禁物

「いざとなったら自分の資産を会社に貸せばいい」と考える社長も多いですが、これは危険です。
すぐに現金化できる資産が月商の何か月分あるでしょうか。社長個人のお金が尽きた瞬間、会社も止まってしまいます。
それに、資金繰りが厳しくなってから銀行に行っても、ほとんどの金融機関において条件の悪い融資となるはずです。

お金は「余裕のあるうちに借りておく」もの。

借りたお金は使い道がなければ、とりあえず預けておきましょう。
今は使い道が明確でなくても、手元に少し余裕資金を持っておくことが、いざというとき会社を守る保険になります。

時間を買うという発想

また、借入の大きなメリットのひとつは、『時間を先取りできる』こと。
住宅ローンを思い浮かべてください。
マイホームを買うために何十年も貯金して、現金で買う人もいるでしょう。
でもローンを組めば、その何十年後にしか手に入らない家を「今」手に入れられます。

事業でも同じです。
「この機械を買えば売上が伸びる」とわかっていても、資金を貯めてからではチャンスを逃すことがあります。

お金を借りるという行為は、実質的に『時間を買う』のと同じ
だからこそ、借入は経営のための有効なツールなのです。

金利は『保険料』と考えてみる

「金利がもったいない」と感じるのは自然なことです。
しかし、金利を払うことで手元に資金を確保できるなら、それは『安心料』でもあります。
たとえば、年利3%で1,000万円借りていても、1日あたりのコストは1,000円もいきません。

それで資金繰りに余裕ができ、取引先への支払いに遅れず、チャンスを逃さないなら、十分に価値があります。

しかも利息は経費として計上できるため、実際の負担はさらに小さくなります。
実質税率が所得の25%の会社なら、金利の4分の1は節税効果で戻ってくる計算です。

銀行との信頼関係は「借りて返す」で築かれる

お金を借りることは、銀行との付き合いを深めるチャンスでもあります。
健全な経営で融資条件の良い時にきちんと計画を立てて借り、期限通りに返済を重ねれば、次の融資の相談もスムーズになります。
むしろ、まったく借りない会社よりも、「上手に借りて上手に返す会社」のほうが銀行から信頼されやすいのです。

最後に

資金繰りと借金の関係は、経営者の悩みの中でも最もストレスの大きいテーマです。
ですが、経営の道具として『お金があるうちに借りておく』という発想に切り替えると、資金繰りの見え方が変わります。

無理に借りる必要はありませんが、「借りられるうちに借りておく」。これが経営を守る大切な一手です。
銀行との関係づくりや資金の持ち方は、プロのサポートがあればもっと安定します。
「今の資金繰り、これでいいのかな?」
そんな不安を感じたら、ぜひ一度ご相談ください。

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